靴職人篠原すみれさん(The Shoe Work Shop)|インタビュー

私のつくった靴でみんなが笑顔になってくれれば嬉しい

2014年8月22日(金)~31(日)まで東京銀座にある一般社団法人日本皮革産業連合会(JLIA)主催のショールーム「TIME&EFFORT(タイム・アンド・エフォート)」で「女性靴職人展2014」が行われました。

この「女性靴職人展2014」は、世界に日本製のレザーやレザーアイテムのクオリティの高さを発信するショールームで、若手クリエイターや独自の靴づくりを追求する製作者を紹介するイベント。
第2回目の開催となる「女性靴職人展2014」には、8人の女性クリエイターが集まりました。

今回ご紹介させていただくクリエイターは、靴づくりキャリアが1年強の篠原すみれさんです。
キャリアは浅くても、靴に掛ける想いは熱く、日々、靴づくりに関する知識と技術を磨いています。

靴づくりの現場に出向き、靴職人への切符をつかむ

もともと大学で生命化学を勉強していたのですけれど、4年生になった時に、大学で学んだ知識を社会で生かせるのかと、就職を考えた際に悩んでいました。
真剣に悩んだ末に、小さころから好きだったものづくりの仕事として、靴の仕事ができないかと考えはじめました。

でも、靴と決めたところで、靴業界に知り合いがいるわけでもなく、どうすればよいのかまったくわからない状態で……。

そこで、靴づくりの現場に行くのが一番早いと思い立ち、靴産業が盛んな台東区の工房を調べて行ってみました。

実際に飛び込んでみたら、さまざまな話が聞けて、いろいろな工房の方から話を聞いたほうがいいってアドバイスをいただいたのです。

篠原すみれさんイメージ

そして、2軒目に話を聞きに行ったのが、今お世話になっている師匠である末光宏さんの工房でした。
工房に見学をしに行くと、いろんなお話をしてくださって、さらに、「手先が器用なら、ちょっと作業してみる?」という話になったんです。

見学を何度も重ねているうちに、工房に受け入れてもらえることになりました。

そうして、シューワークショップで、一から靴づくりを学びはじめました。

ワクワクできて、遊び心があるものが好き

今回、出品した靴は、今までやりたいこととして温めていたアイデアをカタチにしてみたものです。

実は、工房でいろいろな革を使うなかで、ベージュの毛付きの革を扱った時に「この革はキウイだ!」と思ってしまったのですね。
私は、思わずワクワクしてしまう、遊び心があるものが好きということもあり、革から受けたインスピレーションから、革の風合いを楽しめるフルーツシリーズを思いつきました。

でも、履いていて、いかにもフルーツというデザインにならないよう気を配りました。 脱いだとき、「みてみて!これ実はスイカなの~!」と人と共有したくなるような靴にしたいという思いがありました。
デザインしたものを靴にするにあたり、末光さんの協力はとても大きかったです。

靴は、知れば知るほど奥深い世界。底がまったく見えませんが、遊び心を大切に、笑顔になってもらえる靴づくりを目指しながら、靴と向き合っていきたいと思っています。

美味しそうなフルーツをイメージした靴たち

篠原さんの作品。左から、エナメルを使った「スイカ」、カラーレーションで風合いを出している「リンゴ」、ポニーを使った「キウイ」。靴を脱いだ時に、よりフルーツっぽさがでる遊び心のあるデザイン。

どんな質問にもとても丁寧に回答してくれた篠原さん。これから学ぶことも多いのでしょうけれど、持ち前の発想力と行動力で、履く人がワクワクできる作品を生み出してくれるに違いありません。

今回取材をさせていただいたイベント

女性靴職人展 2014 「百靴繚乱」<女性靴職人展 2014  靴に恋して、靴に夢中。>

会場:「TIME & EFFORT」東京都中央区銀座8-5-4 銀座マジソンビル1・2階
会期:8月22日(金)~31日(日)の10日間
出品参加者:篠原すみれ(台東区・シューワークショップ)、津留崎麻未(墨田区・アルテアルト)、勅使川原美和(春日部・てしごと足靴工房)、東野有見子(近江八幡・SOUSOU)、久家明子(出雲・靴工房グランパヨシオ)、山本詠子(高知・注文靴ラナ)、渡辺枝理子(広島・SCARPERIKO)、横尾直 (板橋区・NYC)