革の素材にはバリエーションが豊富
革靴に使われる革は部位やデザインによりさまざまな種類があります。大きく分けて、アッパーとソールの素材についてご紹介します。
アッパーの素材
種類 |
説明 |
カーフ(牛皮) |
生後6ヵ月以内の仔牛の皮。生後6ヵ月~2年のものは、キップスキンと言って区別をします。 |
ガラス張り |
鞣した革をガラスなどの平坦な板に貼り付けて乾燥させ、表面を研磨、最後に樹脂や塗料でコーディングした革。傷が少なく、汚れがつきにくいため、お手入れが簡単。ただし、透湿性はあまりよくない。 |
スエード |
表面を毛羽立たせた起毛革の一種。毛足が長いため、傷がつきにくく、お手入れも簡単。実は、雨にも強いのが特徴です。 |
ヌバック |
外見的には、スエードに似ているものの、スエードよりも毛足が短いのが特徴の起毛革。表面をヤスリで毛羽立たせてつくられています。 |
エナメル |
表面がツヤツヤして、鏡のように反射するのが特徴です。陶磁器などに塗る釉薬を意味するエナメルを顔料とともに塗りこんで仕上げている革です。パテントレザーとも呼ばれています。 |
コードヴァン |
馬のお尻の部分を鞣した高級革です。繊維のキメが細かく、表面はツルッと光沢があり、素材感はパリッと見えるのが特徴。 |
シュリンクレザー |
鞣しの工程で特殊な薬品を使い、表面を収縮させた革。通常のスムースレザーとは違った質感が特徴です。 |
型押し |
スムースレザーの表面に型を押して模様をつけた革のことです。型押し加工により、表面の傷が目立たないなどのメリットがあります。 |
オーストリッチ |
ダチョウの皮のこと。希少価値が高く、羽を抜いた跡が丸く突起しています。 |
エルクスキン |
北欧やカナダに生息する大鹿の革。繊維が細かく伸縮性がありながら、しなやかで軽いのが特徴です。表面には、シボが入っています。 |
クロコダイル |
ヘビ革のこと。バッグなどの素材としても使われる高級素材です。独特の模様があります。クロコダイルやオーストリッチなどは「エキゾチックレザー」とも呼ばれています。 |
ソールの素材
種類 |
説明 |
革底 |
伝統的な革靴に多い。馴染みがよく、透湿性、排湿性に優れているため、足がムレにくいのが特徴です。一方で、履き続けていると、摩耗して磨り減ってしまうため、耐久性が低いというデメリットがあります。水が浸透しやすいので、雨の日には適していません。 |
合成底 |
主原料が石油系のソール。耐久性が高い一方で、地面と靴とのあたりが固く、通気性に劣ってしまいます。 |
ラバーソール |
天然の生ゴムを主原料としたもの。見た目的にカジュアルな印象になりますが、摩耗性に強く、雨の日でも水がしみにくいのが特徴です。一方、透湿性が低く、足がムレやすい傾向があります。 |
クレープソール |
ラバーソールの一種で、天然ゴムを主原料にしています。独特な波状の模様が特徴です。柔軟性とクッション性に優れています。 |
ウレタン底 |
発泡させたポリウレタン樹脂のソール。非常に軽く、耐磨耗性が高いのが特徴です。 |