ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編メインイメージ

その常識、間違っているかもしれませんーーソレダメ!革靴のメンテナンス (2)革靴の保管方法[前編]シューツリー

1年中で最もカビが繁殖しやすい秋を乗り切るためにも
正しい靴の保管方法をケーススタディー!

前回から連載を開始した、みんなの革靴プロジェクト「ソレダメ!革靴のメンテナンス」編。

この連載目的は、革靴のお手入れを強化したい秋に、改めて正しいメンテナンス方法を学ぶこと。

第1回の靴のお手入れ編に続き、第2回は正しい靴の保管方法について取り上げます。

そして、さらに前編・後編とわけ、前編は革靴の保管に欠かせないシューツリーについて改めて考えていきます。

このプロジェクトの講師を担当してくれるのは、アイレット読者にお馴染みのシューズサロン&リペア<リファーレ>小澤祥一さんです。

ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編ケース1シューツリー
長期保管をする時もシューツリーを入れておけばばっちりでしょ!
シューツリーには長期保管に向かないタイプもありますから!

シューツリーを入れる目的は、靴の型崩れを防ぐこと。靴の形にあったシューツリーを選べば、革靴を美しい状態で保つことができます。
でも、実は、この「靴の形にあった」と言うところがミソ。
シューメーカーの純正ツリーでもない限り、しっかり形にあったシューツリーは、ほぼ存在しないと思ってください。
形があっていないシューツリーをそのまま入れておくと、靴がシューツリーの形に変形していく可能性があります。
そのため、シューツリーのタイプにもよりますが、保管の際は抜いておいた方がベターです。

知っておこう
シューツリーの種類と特徴

あまり意識せずにシューツリーを選んでいる方は要注意!
シューツリーには明らかな違いがあります。それは価格によるものではありません。
まずは、どんな種類のシューツリーがあるのか説明してみましょう。

ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編 シューツリーイメージ

シューツリーを大別すると保形力に優れたフルタイプ(上の写真:左)と、汎用性が高く、簡易的なフロントタイプ(上の写真:右)の2つです。
シューメーカーが木型にあわせてつくっている純正ツリーの靴との合致率はかなり高いと言われていますので、純正ツリーがある場合、それを選べば安心ですが、そもそも純正ツリーを提供しているメーカーは限られます。
そのため、市販のシューツリーから選ぶことが多いものです。
フルタイプのシューツリーはサイドスプリングがあったり、踵部分もしっかりとつくられているため、保形力に優れているものの、どんな靴の形にも合うとは言えません。
一方、簡易的なフロントタイプは、どんな形の靴でも合うようにつくられています。
ただし、踵部分はほぼ棒状になっているなど、靴との形状合致率は低いのでご注意を。

ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編 シューツリーの種類と特徴
ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編 ケース1 シューツリー編 純正シューツリーイメージ
純正シューツリーがある場合、これに勝るものはありません。ほぼぴったりと靴にハマってくれます。
ソレダメ!革靴のメンテナンス 革靴の保管方法前編 ツインチューブのシューツリー 
バランスよく靴にテンションをかけられるツインスプリングタイプのシューツリー。

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ソレダメ!革靴のメンテナンス ソレダメ!ポイント

 

簡易的なスパイラルスプリングタイプのシューツリーを保管用に使うのはダメ!

ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編 シューツリーイメージ フロントタイプ
簡易的なスプリングタイプのシューツリー(上の写真:手前)は磨き時の使用がおすすめ。靴の保管用には向いていません。

スパイラルスプリングタイプのシューツリーは、安価なだけでなく、ショートブーツなどにも入れやすい形状になっています。ただし、これを保管時のシューツリーとして使うのはやめておきましょう。
このシューツリーの使い方としては、スプリングを曲げてサイズ調整します。しかし、その曲げたスプリングがヴァンプに影響してしまい、形状を崩してしまいがち。
下の写真をご覧ください。
フロントタイプを使った場合と、スパイラルスプリングタイプを使った場合を撮影してみました。

ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編 ケース1 シューツリー編 純正シューツリー比較イメージ1
フロントタイプのシューツリーを使用。
ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編 ケース1 シューツリー編 純正シューツリー比較イメージ2
スパイラルスプリングタイプのシューツリーを使用。

スパイラルスプリングタイプのシューツリーを使用した方は、甲のせり上がり部分が崩れてしまっていますね。

次にシューツリーに使われているポピュラーな素材をピックアップし、その違いを見ていきましょう。

ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編 ケース1 シューツリーの素材比較

素材のメリット・デメリットを考慮していくと、シダーが使いやすいかもしれません。

そして、シューツリーを選ぶ際には、靴とシューツリーの形状があっているかが一番のポイントになってきます。

今、使っているシューツリーを点検してみてください。
その際に、チェックしたいのがスプリング部分のテンションです。

ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編 ケース1 シューツリー編 純正シューツリーのNGなテンション
こんな風にスプリング部分が見えないくらいの状態の場合、シューツリーのサイズが大きいと判断できます。
ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編 ケース1 シューツリー編 純正シューツリーの適正なテンション
対して、1cm程度スプリングが見えている状態であれば、シューツリーのサイズが合っている状態と判断できます。

シューツリーの機能面について説明をしてきました。ただ、シューツリーは機能だけ満たしていれば良いというものではなく、見た目や高級感なども追求できるなど、嗜好性を兼ね備えているという特徴があります。
例えば、アンクル丈ブーツ用に使えるアンクルパーツ。見た目に美しいアイテムですよね。
ただし、保形の観点だけから見るとアンクルパーツを使わなくてもOKです。もうそこは、ご自身のこだわりが重要というわけですね。
ぜひ、機能性を持ちつつ、見た目も好みというシューツリーを見つけてください。

ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編 ケース1 シューツリーバリエーション
こだわろうと思えば、とことんこだわれるシューツリーの世界。

最後にシューツリーの効果的な使い方をご紹介します。

シューツリーの効果的な使い方

ソレダメ!革靴のメンテナンスvol.02 靴の保管方法前編 シューツリーの効果的な使い方

シューツリーを入れるタイミングについては、これが正解ということではありません。ただし、靴が湿っている状態でシューツリーを入れてしまうと、より変形しやすいので、保形をするためには、しっかり乾燥させてからシューツリーを入れるのがおすすめです。

ちなみに、シューツリー自体には除湿効果がさほど期待できないので、ご注意を。

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靴の保管方法前編はここまで。後編ではシミ・カビと靴箱での保管について取り上げます。

講師ご紹介

シューズサロン&リペア<リファーレ>
小澤祥一さん

おざわ・しょういち/リファーレ恵比寿店・店長。埼玉県川越市出身。高校2年の時に、イギリスへ短期留学。ジャーミンストリートで靴の魅力にはまり、靴の専門学校へ進学。そこでは、一から靴づくりを学ぶかたわら、マーケティングや整形靴についてなど、広く知識を吸収した。在学中に友人の靴を修理したことがきっかけで修理に興味を持ち、修理と販売に携われるリファーレに就職。
その後、9年間、技術とコミュニケーション力を磨き続けている。

みんなの革靴プロジェクト連載第5回スポンジソール編プロフィール欄イメージ
 
スタッフインタビュー<リファーレ>イメージ08

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